首輪 リード

むろん、ドアには、外からかぎがかけられたのです。リードは、大きな首輪 リードに腰をおろして、ゆっくり部屋の中を見まわしました。じつにりっぱな部屋です。外映画に出てくる古い貴族の家にあるような、ドッシリとおちついた部屋です。それに、ふしぎなことは、四方のかべに大小さまざまの鏡が、はめこみになっていて、まるで、鏡の部屋とでもいうような感じなのです。天井から、すずらんの花をたばにしたような、古風なシャンリヤがさがっていましたが、それが四方の鏡にうつってチカチカ光って、まるで宝石をちりばめた部屋に入れられたようです。それにしても、さっき、ボーイ服を着た男が、「いまにおもしろいことが、はじまるからね。」と言ったのは、いったい何を意味するのでしょうか。どこにおもしろいことがおこるのでしょうか。部屋の中はシーンとしずまりかえって、なんだかおそろしくなるほどです。あのおしゃれはどこにいるのでしょう。いまごろは、また、ドアの外の廊下を、目を光らせてノソノソ歩いているのではないでしょうか。ふと気がつくと、どこかで、コト、コトとかすかな物音がしました。